株式会社ばんそう

【Claude CoworkをAWSで】セキュリティ重視の企業がいま知るべきこと 株式会社ばんそう AI開発責任者 岡田 シェーラン

BANSO CHANNELのAI活用編。今回は、「【Claude CoworkをAWSで】セキュリティ重視の企業がいま知るべきこと」と題し、AWSのクラウド基盤「Bedrock」を通じて、Anthropic社の高度なAIツール「Claude for Work」が利用可能になったという最新動向について、岡田シェーランが解説していきます。

登壇者

岡田 シェーラン

株式会社ばんそう AI開発責任者

岡田 シェーラン Shalin Okada

複数のスタートアップにて取締役・CxOを歴任し、技術・プロダクト両面での専門性を活かしながら、事業立ち上げと成長を牽引。特に、共同創業者として参画したCLIMTでは、大規模言語モデル(LLM)や生成AIを活用したプロダクトの企画・開発を主導し、戦略構想から実装、資金調達に至るまで一貫してリード。新技術の事業応用における高い解像度と実行力に加え、複雑な技術的要素をプロダクト価値へと転換するアーキテクチャ設計力を強みとする。 2025年より株式会社ばんそうに参画し、ばんそうAIのプロダクト開発をリード。

セキュリティ×AI

先日リリースされました、AWSのBedrockからClaudeのCoworkが使えるようになるというニュースについてお話しします。AIを使いたいけれどセキュリティが不安だという会社はかなり多いと思いますので、今回はそのセキュリティ部分をメインのトピックとしてお伝えします。

AWS/Bedrock/Claude Cowork

カタカナが多いので、まずは用語の解説をします。「AWS」はAmazon Web Servicesの略称、Amazonが運営している世界最大のパブリッククラウド、つまりサーバーなどのインフラを提供しているサービスです。「Bedrock」はそのAWSが提供しているAIに関するサービスで、OpenAIやAnthropicなど、様々なAIモデルをこのBedrock経由で使うことができます。「Claude Cowork」はAnthropic社のClaudeの機能で、通常のチャット機能に加えて、パソコン上のファイルやフォルダに直接アクセスできるのが一番の違いです。過去のやり取りを覚えておくメモリ機能や、外部サービスとの連携など、本当に様々なことができるようになっています。

登場人物:AWS/Anthropic

今回の登場人物は、大きく分けてAWSとAnthropic社の2社です。AWSが提供しているBedrockというサービスと、Anthropic社が出しているClaudeのCoworkという機能、この2つが手を組んで使えるようになりました。これによってどう変わるのかを解説していきます。

メリット①セキュリティの向上

メリットの1つ目は、セキュリティの向上です。従来のClaudeはデータが一度アメリカのサーバーを経由したり保管されたりして、国内で完結しないという問題がありました。しかし、Bedrockを経由することで東京のサーバーを選べるようになり、完全に国内に閉じた環境を構築できるようになりました。国外にデータが出るのが嫌だという企業様には大きなメリットです。また、Bedrockは日本政府がクラウドシステムを調達する際に必要な「ISMAP」という高いセキュリティ要件の対象になっています。Anthropic社単体ではISMAPを取得していませんが、AWSに乗ることで日本政府が求めるレベルのセキュリティが担保されるようになります。

メリット②柔軟な料金

2つ目のメリットは柔軟な料金体系です。通常、Claudeをチームで使う場合は1ユーザーあたり月額いくら、というシート課金が絶対にかかってしまいますが、BedrockのClaude Coworkではこのシート課金が存在しません。使った分だけ支払う従量課金になるため、固定費を払わなくて済むのは非常に嬉しいポイントだと思います。

デメリット①:複雑

一方でデメリットもあります。1つ目は「複雑さ」です。通常のClaudeなら会員登録をしてクレジットカードを登録すればすぐに使えますが、AWSのインフラサービスを使う形になるため、AWSの登録や複雑なセキュリティ設定が必要になります。正直なところ、一般の方には設定ができないレベルの複雑な構築が必要になるのが大きなデメリットです。

デメリット②:機能が遅れる

2つ目のデメリットは私の見解ですが、「機能の追加がおそらく少し遅れてやってくる」という点です。本家のClaudeでは毎週のように新しい機能がリリースされますが、Bedrock経由だとすぐには使えない機能が出てくるはずです。最新のAIをどんどん触りたい方には向いていませんが、安定した機能だけが提供されるので振り回されなくなるという見方もできます。

まとめ

AWSのBedrockでClaudeのCoworkが使えるようになり、データの国内完結やISMAP対応といったセキュリティの向上、そして固定費なしの柔軟な料金体系が実現しました。構築が複雑で機能が少し遅れるというデメリットはありますが、中小企業の皆様にとって機能の遅れはそこまで大きな問題にはならないと私は思っています。まずは組織としてしっかりとAIを使っていくことが大事です。

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