株式会社ばんそう

【3社に1社しかAIを使っていない】帝国データバンクが見た現実 株式会社ばんそう AI開発責任者 岡田 シェーラン

BANSO CHANNELのAI活用編。今回は帝国データバンクの調査結果を基に、生成AIの導入状況と活用効果について株式会社ばんそうのAI開発者、岡田シェーランが解説していきます。

帝国データバンク調査:86.7%が効果実感

帝国データバンクのリサーチによると、業務で生成AIを使っている会社の86.7%が「効果があった」と回答しているというデータが出ています。この86.7%という数字には私自身も驚きましたが、AIを使っている人の約9割が単に「便利」というだけでなく、明確に「効果がある」と感じていることがわかります。

AI活用率34.5%の現実

一方で、生成AIを業務で活用している企業は全体の34.5%にとどまっており、実態としては3社に1社しか使っていない状況です。効果が出ているという結果が見え始めているにもかかわらず、残りの65%以上の企業は未だにAIを使えておらず、活用していない会社が取り残されているという現実があります。

AIの主な活用内容と広がる差

リサーチに基づくと、主な活用内容としては「文章の作成・要約・校正」が最も多く、次に「情報収集」や「企画立案のアイデア出し」が挙げられています。これらは特別なITスキルがなくても使える業務であり、ピンポイントで始めることで如実に効果が現れています。少しずつAIを使い始めている会社が効果を出している一方で、使っていない会社はこれまで通りのやり方に留まるため、両者の差がどんどん開いていってしまっていることを私は危惧しています。

企業規模別の活用率データ

企業規模別のAI活用率を見てみると、大企業では46.5%が活用しているのに対し、中小企業では32.4%小規模企業に至っては28.0%しか活用できていないという実態があります。

なぜ規模で差がつくのか

なぜ企業規模でこのような差がつくのかについてですが、私が研修などを行う中で感じているのは、大企業では上層部からの指示でAI推進担当者を組織的に配置できる環境があるということです。しかし、中小企業や小規模企業ではそうした担当者を置く余裕がなく、「まだ焦らなくてもいいだろう」と導入を先延ばしにしているケースが多いのです。元々資本力に強みがある大企業がAIを活用してさらにビジネスを加速させていく中で、中小・小規模企業は今後ますます厳しい戦いを強いられることになります。だからこそ、規模が小さい企業ほど生成AIをフル活用して生き残っていく必要があると私は考えています。

AI導入の3つの課題と解決策

中小企業でAI導入が進まない課題として、「情報の正確性(ハルシネーション)への懸念」「専門人材がいない」「何に使えばいいかわからない」といった声が多く挙がっています。これに対する解決策として、まずは月額3000円程度のプロアカウントを個人で一つ契約し(※情報漏洩を防ぐためにも必ず契約したものを使いましょう)、議事録の要約やリサーチ、壁打ちなど、何か一つの業務から実際に始めてみることが重要です。そして、使い方を覚えた担当者が周囲に「こんな使い方ができる」と教え、社内に活用の輪を少しずつ広げていく動きを作っていくべきだと私は思います。

AIチャンピオンを作ろう

生成AIの専門人材といっても、AIの歴史は高々3年半程度であり、3年前と今とでは全くの別物です。そのため、今のAI活用のプロといっても大した差はなく、今から始めても決して遅くはありません。変な差がついてしまう前の今のうちに、社内でAIを使っている人材を「チャンピオン」として用意し、まずは一つの領域から業務での活用を進め、最終的に全社で使っていく動きを作ることが非常に重要です。

まとめ:3社に1社しか使っていない現実

現状では3社に1社しか生成AIを使っていません。しかし、使っている企業の約9割が効果を出しており、使っている企業と使っていない企業の差は大きく広がっています。特に、資本力のある大企業の方が活用が進んでいる傾向にあり、中小企業が遅れを取らないためにも、社内にAIチャンピオンを育成し、少しずつでも生成AIの導入を進めていくことが不可欠だと私は確信しています。

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